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冬だけ強く感じるのには、理由が2つある

東京都クリーニング生活衛生同業組合の解説は、冬に静電気が起きやすい理由を2つ挙げています。実際には夏場でも静電気は起きているが、感じることはないという前置きつきです。

1つ目は乾燥です。同組合は「夏のように湿度が高いと、空気中の水分が高く物体の吸着水分量も高くなります。すると、静電気はそうした水分を通って緩やかに放電されます」と説明し、冬は水分が不足しているために放電されず、電気が物体に溜まるとしています。ニッセンケンも同じ機序を、繊維の側から書いています。公定水分率の大きい綿や毛などでは帯電しても外気へ放電されるのに対し、水分率の小さい合成繊維では放電されずに帯電が残り、空気の湿度が低下する冬期は放電しにくくなる、という説明です。

2つ目は重ね着です。同組合は「夏であれば、綿のTシャツや麻素材のシャツなど素材も1、2種類ぐらいで済みましたが、冬になると合成繊維も加わり」と述べ、多種の素材を重ねることで摩擦が増えることをもうひとつの理由として挙げています。つまり冬は、溜まりやすい条件と、発生させる回数の両方が増える季節ということになります。

帯電列は「距離」で読む

繊維には、こすれたときにプラスに帯電しやすいものと、マイナスに帯電しやすいものがあります。この並びが帯電列(摩擦帯電序列)です。読み方は単純で、東京都クリーニング生活衛生同業組合は「擦り合わせる物体(素材)の位置が離れているほど強い静電気が発生します」と書いています。帝人フロンティアの解説も「近い距離にある繊維同士は帯電量が少なく、距離が離れているほど帯電量が多くなります」と同じことを述べています。

反対に、ニッセンケンは「プラス同士やマイナス同士の素材の摩擦では、静電気は発生しにくいとも言われています」としています。素材そのものではなく、2つの位置関係が結果を決めるというのが、3つの資料に共通する読み方です。

ただし、並び順は資料によって違う

ここは隠さずに書いておきます。帯電列の並びは、資料によって前後が入れ替わることがあります。実際、ニッセンケンの図は衣料用の繊維のうちウールをもっともプラス側に置き、その隣にナイロンを置いています。いっぽう帝人フロンティアの図は「(+)ナイロン 羊毛 絹 レーヨン 綿 アセテート ポリエステル アクリル(-)」という並びで、ウールとナイロンが逆になっています。東京都クリーニング生活衛生同業組合の図も後者と同じ並びです。

本サイトが順位や点数を出さないのはこのためです。並びを数値にすると、資料が一致していない部分まで精密に見えてしまいます。本サイトは見解が分かれる素材を静電気が起きやすい側に寄せて判定し、その結果に「資料により見解が分かれます」と表示します。

資料に載っている組み合わせの実例

ニッセンケンは、発生しやすい組み合わせと発生しにくい組み合わせを実例で挙げています。

東京都クリーニング生活衛生同業組合も、プラス側に近いナイロンのダウンジャケットの中に同じくプラス側に近いウールのセーターを着ると静電気を抑えられ、マイナス側のアクリルのセーターだと対極になるため起きやすい、という例を挙げています。

本サイトのチェッカーで同じ組み合わせを入れると、上のうち最後の「綿 × ポリエステル」だけが「中間」と表示されます。本サイトは見解の分かれる部分を厳しい側に寄せているぶん、資料より一段慎重な出方をする、という違いです。判定はこのように資料と突き合わせて確かめられます。

静電気を抑えるために知られている工夫

いずれも一般に紹介されている工夫で、効果を約束するものではありません。

今日の重ね着で確かめる

インナー・トップス・アウターの素材を選ぶと、選んだ層のすべての組み合わせを見て、いちばん離れるペアを結果として3段階で表示します。3枚重ねれば3通りを見て、いちばん条件の厳しいものが出ます。

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